”ホルモン療法はがんになる?”都市伝説をやっつけろ!(前編)
2018.11.12
こんにちは、田路です^^
ナチュラルホルモン補充療法(NHRT)の話をすると、
必ずされるこの質問!
「ホルモン療法はがんになりやすいって本当ですか?」
そうですよね~、
そう思っちゃいますよね~💦
玉石混交の情報が溢れすぎていて、
調べれば調べるほど不安になるし😩
でもね、正解は
「NHRTは正しく行えば、
がんそのものになりにくくなる」
じゃあどんな使い方が正しいの?
大事なポイントを、女性ホルモン補充を例にとってお話しします✨
①最低限の栄養バランスを整える
ホルモンだけガンガン入れても、その効果がちゃんと出るとは限りません。
ホルモンは標的細胞の受容体に結合し、
遺伝子を動かし必要なものを作ることで体に変化を起こします。
それに必要なミネラルやビタミン、適度な脂質や蛋白質が不足していると、うまく効果が現れません。
効果がないと、むやみにホルモン薬を増やすことにも繋がります。
ホルモンは多過ぎると副作用が出やすくなるので、過剰投与は避けたいところ!
そのために、最低限の栄養バランスは整えておきましょう。
②ナチュラルホルモンを適量使う
Bio-identicalでないホルモンは、本来のホルモンと効果や代謝が異なります。
身体にとって負担が少なく最も理にかなった作用を持つのは、
やっぱりナチュラルホルモン(=bio-identical hormone)の右に出るものなし!
だからといって、ホルモンは多けりゃいいってものではないので、
症状、個人差、年齢差などを考慮し、
その人にとっての適量を使うことも大切です。
③2つの女性ホルモンのバランスをとる
エストロゲンは、乳腺・子宮内膜の増殖を刺激します。
“増殖”の刺激は、その組織のがん化と関連があるため、
エストロゲン投与=がん化しやすいと思われがちです。
これはある意味正しく、ある意味間違い。
(後編でもっと詳しく突っ込みます!)
けれどそもそもホルモン補充療法は、
低くなったホルモンを、適度なレベルに”戻す”もの。
本来の体が持つリスクを超えるわけではありません。
それに、エストロゲンは“ヒト最大の抗酸化物質”!
抗酸化物質はがんの発生を抑制し、さまざまな病気の予防に繋がります。
実際、エストロゲン投与によって、
心臓発作・大腸がん・骨粗鬆症の骨折リスクは低下し、
あらゆるがんを合わせた「全癌死」も減ります。
一方プロゲステロンは、
エストロゲンで増殖した組織を、成熟・安定化します。
これは、がん化しにくくするということ。
エストロゲンの作用を、うまくカバーしています^^
つまりトータルで美と健康を考えると、
2つのホルモンをバランスよく補充することが、体にとって一番メリットがあるんですね。
④できれば他のホルモンも総合的に調整する
女性ホルモン以外のホルモンも、加齢とともに徐々に低下します。
抗酸化力が高く、睡眠の質を高めるメラトニン。
“ヒーリングホルモン”の異名を持つ成長ホルモン。
本来一緒に体を守っている他のホルモンも強化できれば、
より一層、美と健康を守ることができるんです。
⑤定期的な健診
ホルモン療法をしてもしなくても、病気の発生リスクは0ではありません。
安心して治療を継続していくためにも、がん健診などは定期的に受けておきましょう!
このようなポイントを押さえながら、
効果的で安全なNHRTを心がけています✨
保険診療との違いや、
どうしてがんを増やすと思われてしまったのか…
後編ではもう少し詳しくお話ししますね!
♡Taji♡